2/18 修論審査会

冷え込む2月18日,その日はやってきた. 3年間という月日を,ひたすらに,がむしゃらに積み上げてきた 角田,岸本,桒田,そして下仲. 4人の,最後の戦いとも言える「修論審査会」の幕が上がった.

前日の夜,部屋の明かりはいつまでも消えなかった. 「もっと伝わるはずだ」「ここはこうじゃない」 夜中まで,剥き出しの言葉を研ぎ澄ませた時間. 眠い目を擦りながら修正したあの一行,あの一枚が, 今日,確かな「光」となって会場を照らした.

見慣れたはずの壇上,使い古したはずのスライド. けれど,その場の空気はいつもと違っていた. 学会発表を幾度もこなしてきた強者たちですら, どこか,その重圧に呼吸を乱す. 緊張に震える背中.潤む瞳. それは,それだけこの研究を愛し,真剣に向き合ってきた証だ.

桒田は,その重圧からか声が小さくなり,角田は,まるで時が止まったかのように体が固まってしまっていた.

岸本の発表には,雪解け水のような「フレッシュさ」があった. 初心を忘れず,まっすぐに真理を見つめるその瑞々しさ. 一方で,下仲の発表には,熟成されたワインのような「こなれ感」があった. 積み上げた経験を余裕に変え,聴衆を自分の世界へと引き込んでいく.

プレゼンの最中,意識の隅で走馬灯が回る. 深夜の研究室.行き詰まった研究. 仲間と笑い合った何気ない昼下がり. しんどかったことも,楽しかったことも, すべてが今,この瞬間のためにあったのだと確信する.

一つの区切りを終え,僕たちは今,境界線の上に立っている. 僕たちが紡いだこの「小尻研究室」の伝統, その熱いバトンを,次は頼もしい後輩たちの手へ.

物語はまだ終わらない. 春を待つ間に,まだ2つの学会という山が僕らを待っている. さあ,M2のみんな. もう少しだけ,この最高のチームで走り抜けよう.

岸本

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